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奈良曝 5巻

ナラザラシ

1687

西村嘯月堂

洛南

貞享4[1687]

1冊 ; 11×16cm

和古書につき記述対象資料毎に書誌作成
書名は目首ほかによる
刊本
和装. 袋綴じ
1帙
巻末に「天明四年甲辰九月吉日嶋野樫丸求之 于時文政七甲申歳九月上旬樫丸和大夫より求之 本主南都鵲町南小兵衞」と記す

横長の小冊。5巻1冊。刊年並びに著者は、第5巻々末に「貞享四丁卯暦孟夏吉日、洛南書坊西村嘯月堂」と記す。
序には、「古き京の残れる跡春日・興福・東大或ハ栄行今の寺社・名師・名匠・諸職・商店・町々の竪横を書あつめしより奈良曝としかいふ」と述べる。
本書は、2年前に京都で刊行された「京羽二重」に倣ったらしく、形態から編集様式、書名の名付け方まで類似。 これまでの奈良関係地誌は、寺社名所の由緒・故事・沿革を紹介するだけであったが、本書は、一般市街地の情況や奈良町人の生活・生産に関する大要も記す。
巻1では奈良町を三条通をもって南北に割り、さらに南半は餅飯殿町より東西に分け、町名を掲げて町名の下に町役軒数を記し、町名の由来や沿革を記している。
巻2は東大寺内堂舎・興福寺内堂宮・春日社并道しるべ。
巻3は興福寺・東大寺の僧坊やその他の町寺、町の堂宇や名所。
巻4は興福寺・東大寺・春日社関係者や奉行・町年寄・町代、或いは特色ある商家・職人の人名録。
巻5には旅人のため、奈良からの道程や旅籠屋町の案内、南都七大寺、同十五大寺を掲げる。
小編ながら当時の奈良町の概要が知ることができる格好の地誌。
活字本は『奈良市史編集審議会会報 1』所収。

• 平井 良朋 「大和の書物 (9) 『奈良曝』(ならざらし)」『月刊奈良』 24巻5号 5月号
• 平井 良朋 「近世奈良地誌小考 (2)」大和文化研究, 第9巻11号通巻第79号
• 007 奈良曝 5巻
• 122 奈良曝 5巻

奈良県

291.65-ナラサ

151260859

ふるさと貴重書庫

禁帯出

BA53476261

10.20731/100313983